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YouTubeで動画を視聴する際、お目当ての動画の前に動画広告がよく流れます。5秒ほど視聴するとスキップできるものが多いですが、最近ではスキップできない6秒間の動画広告「バンパー広告」がモバイルで動画を見る時に見られるようになりました。
このバンパー広告は、6秒という制限があるからこそ生まれる、新しい動画広告の形ともいえます。
今回は、バンパー広告の内容や制作時のポイント、具体的な実例をご紹介します。

【目次】
1. バンパー(Bumper)広告とは?
2. バンパー広告を制作するときのポイント
3. バンパー広告の実例
4. TrueView広告と連動させてコンバージョン率UP!
5. まとめ

バンパー(Bumper)広告とは?

スキップできない6秒間の動画広告なら、視聴者にスキップされる心配がなく、確実に見てもらえる。それが「バンパー広告」。一体、どんな広告なのでしょうか。

動画広告の「俳句」

「動画広告は、最初の5秒で決まる」といわれます。最初の5秒間でユーザーを引きつけられないとスキップされてしまうという意味です。
その点、バンパー広告はもともと5~6秒間しかない超短尺の動画広告で、スマートフォンなどモバイルユーザーを対象にしています。

5~6秒という長さは、これまでのインストリーム広告(本編の動画再生前に流れる動画広告)でスキップできるようになる時間とほぼ同じです。これなら15秒や30秒以上の動画広告にイライラするユーザーにも不快感を与えることは少ないでしょう。
特にモバイルの場合は手に持って視聴するため、15~30秒以上の動画広告をわずらわしく感じる人の割合は高いと考えられます。それならば、インパクトがあって印象的な超短尺動画のほうがユーザーに好感され、購買意欲を刺激しやすいという考え方をベースに登場したのがバンパー広告です。
こうした「尺が短いのに訴求力が高い」という特徴から、バンパー広告は「動画広告の俳句」とも呼ばれています。

バンパー広告の課金形式

課金形式はインプレッション単価(CPM)制で、インプレッション数(表示回数)1000回で料金が発生する仕組みです。

5~6秒という時間は、あっという間です。そのためには商品・サービス名とセールスポイントを1つに絞って訴える必要があります。
その方法を次にお伝えします。

バンパー広告を制作するときのポイント

バンパー広告は5~6秒の動画広告ですから、制作時におけるポイントもシンプルです。ただし、その短い時間で訴求力を高め、競合他社と差別化させる工夫が必要です。
主なポイントは2つです。

セールスポイントを1つに絞ぼる

1つ目は、セールスポイントを1つに絞って、商品・サービス名と一緒にわかりやすく提示することです。伝えたいことをすべて盛り込もうとすると、失敗する確率が高くなります。テレビCMでも15秒~30秒が一般的なので、6秒のバンパー広告は無駄な情報を徹底的に削ぎ落とし、商品・サービスのメリットについても1~2個にとどめたほうが良いでしょう。

そのためクリエイティブは、強いタグライン、またはキャッチコピーを設定することが重要です。タグラインとはその企業にとって普遍的なコピーで、キャンペーンや季節など定期的に変化するコピーがキャッチコピーという認識が一般的です。
セールスポイントをただ訴えるだけでなく、キャッチーなタグライン、またはキャッチコピーとして提示できれば、短い時間でもユーザーの印象に残りやすいでしょう。

ターゲットを明確にする

2つ目のポイントは、ターゲットを明確にすることです。ユーザーが自分事としてとらえられないと、購買や問い合わせなどの「ネクストアクション」にはつながりません。そのためには「肌のトラブルで悩んでいる人」「FXを始めてみたいと思っている人」など、誰向けなのかがひと目でわかるように動画を制作することが大切です。

バンパー広告の実例

国内外の企業やブランドによる効果的なバンパー広告の実例をご紹介します。

●YouTube

YouTubeでは、バンパー広告を広く認知させるためのキャンペーンの一環として、人気YouTuberが出演するバンパー広告を制作しました。
次の動画は、看護師とYouTuberを両立し、メイクや恋愛相談などの内容を配信する関根りささんの2種類のバンパー広告です。「好きなことで、生きていく」というYouTuberのタグラインが明確に打ち出されています。

■好きなことで、生きていく – 関根りさ –

ひとつは、関根さんがカメラに向かって「私にとって、看護師もYouTubeも、どっちも大好きな本業」と話しながら、看護師として働く姿、YouTuberとして活躍する姿を映したもの。もうひとつは、フェイスパックをした関根さんが、ユーザーから寄せられた「好きな顔のタイプは?」という質問に答えているものです。

一度、ご覧ください。6秒間がいかに短いか、その短尺の中で「好きなことで、生きていく」というコピーをどのように打ち出すのが効果的なのかをYouTubeが身をもって示しています。

●Christian Dior

Christian Diorのフレグランス「Poison Girl」のバンパー広告です。

■Dior Poison Girl – The new fragrance

人気モデルのカミーユ・ロウを起用した1分間のキャンペーン動画をわずか5秒に凝縮したものです。描かれるのは主に、商品の「Poison Girl」と「Dior」のロゴ、カミーユ・ロウが歩く姿と表情、「I’m poison」というナレーションとネオンだけですが、セクシーで魅惑的なフレグランスのイメージに合った映像に仕上がっており、5秒間ながらブランドと商品の世界観を伝えることに成功しています。

●Amazon

Amazonプライム会員を対象とした「Prime Now」サービスに関するバンパー広告です

■Amazon Prime Now – Spring Cleaning

注文すると配送料金無料で2時間で荷物を届けてくれる「Amazon Prime Now」。
動画では、「FREE 2-HOUR DELIVERY」という文字の下にゴム手袋や洗剤、トイレットペーパーなどが画面下から登場、最後に「Prime Now」と書かれたAmazonの紙袋が届くという内容です。
「Amazonなら春の大掃除をしている2時間で荷物が届きます」というメッセージが短時間で伝わります。

●Pampers

紙おむつメーカーのパンパース(Pampers)では、商品のメリットを簡潔に表現したバンパー広告を制作しています。

■Pampers Pants KE – Butterfly 30

パンパース・ケニアの動画です。小さな子どもをモデルに、「はかせやすく脱がせやすい」というパンツ型おむつの特徴がひと目でわかるようになっています。バンパー広告のお手本のような出来です。

TrueView広告と連動させてコンバージョン率UP!

バンパー広告は、動画をモバイルで視聴する人が半数を超えた現在ならではの広告手法です。わずか5~6秒であれば、スマホで見る場合でもユーザーに強い不快感を与えるおそれはそれほどありませんし、逆に強いタグラインの印象的な動画にすることによって、ユーザーの購買意欲を喚起することも可能です。
YouTubeでは、バンパー広告と通常のTrueView広告を連動させることで、より効果が見込めるとしています。バンパー広告でまずユーザーを引きつけ、次にTrueView広告でじっくりメリットを解説してコンバージョンへ導くという手法です。

まとめ

  • インプレッション単価(CPM)制に基づきコストが発生しますが、現在はそのコストがあまり上がっていないので、CPMコスト効率が高く、かつ短期間で多くのリーチを獲得することが可能。
  • 短い6 秒という時間的制約故にターゲットを絞ったクリエイティブになる。故にメッセージがダイレクトにターゲットユーザーにアプローチする。
  • TrueView 動画広告と組み合わせることで広告効果の最大化が可能。

動画マーケティングをご担当されているのであれば、バンパー広告の活用を検討してみてはいかがでしょうか?

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