Pocket

2017年後半から急激に話題になっている「VTuber」。VTuberとは、「Virtual YouTuber(バーチャル・ユーチューバー)」の略語。YouTuberやクリエイターに代わって動画に登場させる、モーションキャプチャー技術で作成した3Dバーチャルモデル(アバター)キャラクターのことです。

通常のYouTuberと違い、そのキャラクターは現実に存在する人物ではなく、グループや個人が作り上げたバーチャル・キャラクター、もしくは制作者の別人格をキャラクターに投影したものです。YouTuberで言うところの「コンテンツ」と同様に「キャラクター」も注目されます。

VTuberが注目されている3つの理由

実はVTuberはビジネス的に使いやすいので各方面で注目されています。その主な理由は、以下の3つです。

  1. タレントよりもスキャンダルリスクが低く、企業が採用しやすい。
  2. 企画に合わせてプロジェクト単位で動かすことが可能。
  3. 企業プロモーションに合わせた造形が可能。

VTuberは企業によるマネジメントが容易ですので、キャラクターがターゲットに受け入れられれば、動画という訴求力を活かしたマーケティングが可能です。

VTuberの可能性

VTuberは下記市場での展開が可能と考えられています。

  1. 広報活動やゲーム広告展開
  2. タレントとして、イベントやテレビ出演などの展開
  3. スマートフォンアプリ内での展開
  4. VTuberマネジメント事業
  5. 各種グッズの制作・販売

実際に各社ではVTuber事業への投資が始まっています。グリーはVTuber事業として40億円規模の投資ファンドを立ち上げました。アメリカのスタートアップ企業であるオムニプレゼンス社への投資や、VTuber事業の子会社Wright Flyer Live Entertainmentの設立など、多角的な事業を展開しようとしています。

ディー・エヌ・エー傘下のSHOWROOMでは、「SHOWROOM」という仮想ライブ空間サービスのなかで、「タレント・モデル」、「お笑い・トーク」といったカテゴリのなかに「バーチャル」という項目があり、「東雲めぐ」などのVTuberが動画を配信しています。また、ファンや視聴者を取り込む為、ソーシャルライブサービス等も積極的に活用しています。

サイバーエージェント傘下のCyberZは、VTuber事業に特化したマネジメント会社「CyberV」を設立。所属するVTuberの活動を支援し、配信技術の向上にも取り組んでいます。

大手芸能事務所のワタナベエンターテインメントは、初の試みとして「ゆーはむ」こと葉邑ゆうを所属タレントとしてマネジメントすることについて2018年7月に発表しています。「ゆーはむ」は、リアルとネットに親和性のある次世代スターをプロデュースする、ワタナベアマダクション(ワタナベエンターテインメントとドワンゴによる合弁会社)が運営することになっています。

VTuberは4000人突破、1270万人のファン

ビッグデータやAIを活用したマーケティング分析サービスを提供するユーザーローカル社は、7月10日にVTuberが4000人を突破したと発表しています。同社の発表では、3月19日に1000人、4月27日に2000人、5月28日に3000人、そして7月10日に4000人をなっているそうです。また、ファン(=チャンネル登録者)の合計人数は延べ1270万人に、動画再生回数の合算は現在7億2千万回(7月10日現在)に達しているとも発表されています。(引用:
https://www.userlocal.jp/news/20180710t9/

同社では最新のバーチャルVTuber人気ランキング情報を確認することができます。

(バーチャルYouTuber人気ランキング https://virtual-youtuber.userlocal.jp/document/ranking

VTuberの企業活用例

VTuberの人気ランキングで1位の「キズナアイ」


日本政府観光局(JNTO)のニューヨーク事務所が実施する米国市場向け訪日旅行促進キャンペーンにキズナアイを採用。SNSやYouTubeで情報発信する訪日促進アンバサダーに起用されました。

また6月には「キズナアイ」が、全国のローソンとのコラボキャンペーンを行い、オリジナル商品の販売やコラボ店舗のオープン、限定グッズが当たる抽選などを実施しています。

【ロート製薬公式VTuber】根羽清ココロ


根羽清ココロは、ロート製薬でスキンケアの研究者及び広報担当者として活躍しています。ロートは部署の兼務がOKなのだそうです。キャラクターを好きになってもらうことから始まって「こういう商品があるよ」というアピールが出来る存在として活躍する予定。新しい形の企業キャラクターとして活躍が期待されています。

まとめ

萌系のキャラクターが多いVTuberですが、最近では萌系以外のバーチャルばあちゃんや、Ami Yamatoなど萌系以外のキャラクターも増えてきています。2018年前半は話題先行であったVTuberも、2018年後半からは企業マーケティングの一つの手法として受けいれられていくでしょう。既存のキャラクターを企業の動画に登場させるだけではなく、それぞれの企業やブランドのキャラクターが動画で登場してくる事も考えられます。ご当地のゆるキャラが一般化した日本市場では、ブランド独自のVTuberキャラクターが話題になる日も近いのではないでしょうか。2018年はVTuberから目が離せない年になりそうですね。

Pocket