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サイバーエージェント社のオンラインビデオ総研によると国内の動画広告の市場は、2016年の824億円から2018年には1,845億円の1,000億円増と予測されています。(※1)広告の種類(※2)もYouTubeの様なインストリーム広告だけではなく、媒体のコンテンツ内に表示されるインフィード広告も多く目にするようになりました。

その一方で、若年層のテレビ離れは進み、テレビCMのリーチ率が下がってきている為、広告主にとっては、テレビCM単体ではマスメディア的なリーチ量を担保できなくなっています。広い世代へのリーチをする場合、テレビCMにプラスしてWEB動画CMのハイブリッド配信が必須になっています。

先日発表された2018年上半期のYouTube広告のランキングを見ても、テレビCMとネット動画広告のハイブリッド広告が上位に入ってきており、その傾向が証明されている形となっています。ネットではターゲティングされた広告や、ユーザーが自ら選択したコンテンツに触れるパーソナライズ化が進んでいますが、これだけではユーザーが新しいものを知る機会を逃している可能性もあります。テレビCMやマス媒体で商品やサービスを知らないユーザーに情報を配信し、関心のあるユーザーにはより詳細な情報をネット経由で届けるという構造がある程度出来上がっているようです。

この構造とは別に、ネットでリーチを増やす場合は、動画開始5秒以内でユーザーをキャッチして、長編コンテンツにつなげる手法が主流になっています。この様に「キャッチ・アンド・ホールド」が2018年の動画ネット広告のトレンドと言えるのではないでしょうか。

Japan YouTube Ads Leaderboard: 2018 年 上半期

Japan YouTube Ads Leaderboard: 2018 年 上半期が7月に発表されました。この賞は、2018年上半期に公開された動画広告の最も再生回数が多かった動画広告を表彰するものです。このランキングからも「キャッチ・アンド・ホールド」の傾向が読み取れます。

Japan YouTube Ads Leaderboard: 2018 年 上半期

タイトル 投稿者: 再生時間
ONE OK ROCK×HondaJet「Go, Vantage Point.」60秒 Honda CM 本田技研工業株式会社 (Honda) 1:00
“PS4”「山田、全力のモンハンワールドごっこ」篇 PlayStation Japan 1:03
アロンアルフア 胸キュン接着ラブストーリー『君に、くっつけ!』 フルver (←アロンアルファじゃなくてアロンアルフア oagoseiaronalpha 1:59
【#恋チャ】第1話「ずっと一緒にいられると思っていた」 恋のはじまりは放課後のチャイムから Y!mobile(ワイモバイル) 6:44
東海オンエアの #MyGoogleHome Google Japan 8:23
サントリー 南アルプススパークリング『SWITCH&SPARKLING!』篇 60秒 宇多田ヒカル サントリー CM サントリー公式チャンネル (SUNTORY) 1:00
ホーバル「切れちゃう」ムービー 神木隆之介 Glico Japan グリコ公式 0:30
ゼクシィCM「一万回のキス」ただ、愛してる篇 zexycm 0:30
キリンレモン×BiSH 「透明なままでゆけ。」MV #キリンレモンのうた #キリンレモントリビュート キリンビバレッジ 3:36
恋する肌キュンmovie第3弾 Rohtoofficialchannel 4:06

ソース:https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/articles/video/japan-youtube-ads-leaderboard-2018-%E5%B9%B4-%E4%B8%8A%E5%8D%8A%E6%9C%9F/
※YouTube Ads Leaderboard とは
YouTube Ads Leaderboard は、各国で話題になった YouTube 広告の月別のランキングです。ランキングは、有料動画の視聴回数、オーガニック検索の視聴回数、視聴者維持率(動画再生に対して視聴された割合)など、さまざまな要素を加味して算出されます。

トップ3の特徴

1.ホンダジェットONE OK ROCK×HondaJet「Go, Vantage Point.」


2017年下期でも1位にランキングされたホンダ。ONE OK ROCKの新曲「Change」とダンサーのかっこいい踊りで始まり、つい全編を見てしまいます。YouTubeを見ているユーザーで、(潜在的な人を含めても)プライベートジェットの購入者はほとんど居ないでしょう。この様に商品の直接の購入者をターゲットにした広告ではなく、いつか自分も「ホンダを……」と思わせるブランディング広告には、「キャッチ・アンド・ホールド」は必須のようです。

2.モンスターハンターごっこ


俳優山田孝之さんが、全力で“モンハンワールドごっこ”をするストーリー。既にゲーム自体は知られていますが、その面白さをゲームの外に飛び出した“モンハンワールドごっこ”で改めて表現しています。迫力ある演技はテレビCMでも放映され、その正式版も話題になり、YouTubeのPlayStation チャンネでもダントツの再生回数を記録しています。

3.アロンアルフア 胸キュン接着ラブストーリー『君に、くっつけ!』


瞬間接着剤「アロンアルフア」の東亞合成株式会社が、“キスの日”の5月23日に“若者応援”と称する動画「君に、くっつけ!」を公開したもの。アラフォー宣伝部の男性社員の妄想が大暴走して、典型的な青春ラブストーリーが強引にねじ込まれ、「接着剤要素」も相まった狂気的な仕上がりのCM。同日Twitterで話題になり、5百万回以上再生を記録。7秒、30秒の尺のものあるが、それぞれ4~6千回程度の再生数しかなく、作り込まれたストーリーとオチが分かる1分30秒尺のものがユーザーをキャッチしました。

まとめ

2018年のネット動画広告のトレンドとして「キャッチ・アンド・ホールド」が一つのテーマとして考えられます。今回のJapan YouTube Ads Leaderboard: 2018 年上半期でもその特徴が見られました。ネット動画広告は、短い尺の方が良いと言われます。その一方で前回の2017年下期のトップ10の広告の再生時間の平均は「1分46秒」でしたが、 2018 年 上半期は「2分53秒」と伸びていました。ここからも、キッカケのインパクトでユーザーをキャッチして、長尺動画でユーザーをホールドする流れが見えてきます。

※1サイバーエージェント、2017年国内動画広告の市場調査を実施
https://www.cyberagent.co.jp/news/detail/id=20966
※2広告の種類
https://90seconds.jp/videotechonline/marketing/what-is-the-effective-video-ads/

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