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国内ではまだゲームや娯楽用の用途での印象が強いバーチャルリアリティですが、IDC Japanの予測によれば、世界のAR(Augmented Reality:拡張現実)/VR(Virtual Reality:仮想現実)関連市場の規模は、2018年には2兆114億円まで伸び、2021年には18兆9億円にまで成長するとの予測が発表されています。(引用:IDC 世界AR/VR関連市場予測を発表

VRとARの簡単な定義

VR

VRとは、Virtual Realityの略で、CG(コンピューターグラフィックス)などを使って人工的な環境をつくり上げ、ユーザーはその環境にいないにもかかわらず、まるで自分がそこにいるかのような疑似体験ができる技術です。

AR

ARとはAugmented Realityの略で、「拡張現実」と訳されます。現実世界の一部に仮想情報を付加する技術のことです。ARは「ポケモンGO」でも採用された技術といえば、ご存知の方も多いのでは。街の中を歩き回って、実際の風景にスマホをかざすと、ピカチュウなどのモンスターがスマホ画面に表示され、スマホの中でモンスターボールを投げるとゲットできます。これが現実世界を拡張したARの技術です

どんなビジネス市場が拡大するのか

ビジネス向け市場では、小売店舗での展示と、オンラインショップでの展示にAR/VRを利用する例が最も多くなると言われています。

「VRは今後12~18か月、コンシューマー市場とビジネス市場双方のユースケースが牽引役となり、高いレベルの成長が続くとみられる。現在、プロダクトデザインから小売業における従業員訓練まで、多くの潜在的な応用可能性がこの技術には見込まれることから、企業はこの技術の利用に食指を動かし始めている」と、IDCのデバイス アンド AR/VRのプログラムバイスプレジデントであるトム・マイネリは述べています。(引用:世界AR/VR関連市場予測を発表

2017年のIDC社の調査では、日本国内のVR用途の現状はマーケティング用途が約25%で最も多いですが、今後の利用目的は技術訓練やトレーニング用途、技術研究および設計・エンジニアリングが上位に挙げられています。(引用:国内企業を対象にしたAR/VRビジネス利用意向調査結果を発表)このことから、今後はより幅広い分野でVRが活用されることが見込まれます。

AR/VRを活用した消費者の体験はオンラインショップでの消費行動に影響すると言われています。ユーザーが商品やサービスを購入する時に、文字情報よりも画像、画像よりも動画、動画よりもAR/VR、AR/VRよりも実体験がより影響力を与えることは、容易に想像できます。今後はAR/VRのオンランショップでの活用は益々増えることでしょう。

一方、製造・資源エネルギー分野では、現場での組立と安全管理、製造プロセスのトレーニングや設備メンテナンスへの活用が有力な用途として考えられています。この様なケースでは、社内向けのビジネス用途も多くなることが予測されます。社員研修や人材募集目的で動画を活用している企業では、同じ理由でAR/VRの技術も使われるようになるでしょう。

医療現場では、患者の3D-CT画像データから作成された立体的な「VR解剖図」をもとに、より直感的な手術の試行が始まっています。

教育の現場では、東京大学が2018年2月1日付で連携研究機構「バーチャルリアリティ教育研究センター」を全学組織として設置し、活動を始めると発表しました。基礎研究から社会実装までVRのさまざまな研究を推進し、VR技術普及の世界的拠点になることを目指すとのこと。この様にAR/VR市場は各分野で拡大が注目されています。

国内AR/VR関連市場 2017~2021年の年間平均成長率の上位5位の用途と2021年の支出額予測

順位 用途 年間平均成長率 2021年の視聴規模
1位 オンラインショップでの展示 528.6% 2649万ドル
2位 VRを利用した製品開発 158.4% 2896万ドル
3位 AR/VRを利用したプロジェクト管理 129.3% 2479万ドル
4位 製造業におけるトレーニング 86.1% 4032万ドル
5位 設備のメンテナンス 67.9% 2581万ドル

(Source: Worldwide Semiannual Augmented and Virtual Reality Spending Guide, 2017H1)

Video Tech Onlineでも以前に「VRマーケティングの活用事例5選|ユーザーに新感覚の体験を提供」の記事でVRの活用事例をご紹介していますので、ご参照下さい。

事例:Booking.com VR360


Booking.comのイベント用のVRビデオです。普通にホテルの部屋に入って部屋の様子を360度画像で表現するだけではなく、調度品や家具が自由に動きまわり、自分もその空間に浮いているかのような感覚になる楽しいビデオです。

まとめ

まだAR/VR市場は黎明期ですが、これからその市場は拡大して行くことでしょう。全ての準備が揃ってからでは、乗り遅れてしまうことは世の常です。この時期だからこそトライ&エラーで新たな挑戦が出来るのでは無いでしょうか。他の企業より先に社員教育や人材募集にバーチャルリアリティを活用することで、一歩進んだ企業のイメージをアピールしてみませんか。

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