Pocket

動画マーケティングは、一般消費者を対象にビジネスを展開する「B to C」企業だけでなく、企業をクライアントとする「B to B」企業のマーケティング手法としても効果的に活用されています。
しかし、B to B 企業にはB to B ならではの動画マーケティングのポイントがあり、B to C企業の手法をそのまま模倣しても、想定する成果を上げることは難しいでしょう。
では、B to B企業はどのような動画を制作すれば良いのでしょうか。
今回はB to B企業の動画マーケティングを成功させるポイントについてご紹介します。

【目次】
1. B to B企業の特徴とB to Cとの違い
2. B to B企業がマーケティング動画を制作するときのポイント
3. B to B企業の主な動画事例
4. 効果的な動画制作で、B to Bマーケティングを成功させよう

B to B企業の特徴とB to Cとの違い

そもそも「B to B」とはどういう意味でしょうか?知っているようで意外と知らないB to Bの基礎知識から見てみましょう。

●B to Bとは

B to Bとは「Business to Business」の略称であり、企業間での商取引のことを指します。「B2B」とも表記します。メーカー、問屋、小売店、商社など、企業をクライアントとする法人営業はほぼすべてB to Bです。
扱う製品やサービスは完成品のほかに、素材や部品も多く、一般消費者相手のビジネスと違って単価も高額になるため、導入時の意思決定にはクライアント側で多くの人が参加します。事前調査、競合調査、価格交渉、納期の調整、社内の役員の承認作業などさまざまな工程を通過して初めて導入に至るため、衝動買いされるケースはまず考えられません。

●B to Cとは

B to Cとは「Business to Consumer」の略称で、企業と一般消費者との間で交わされる商取引を指します。例えば、ファストフード店やコンビニはB to Cに当たります。「B2C」とも表記します。
消費者一人一人に営業を行うわけにはいかないため、以前のマーケティング手法はテレビCMや新聞・雑誌などの広告を主体としたマスマーケティングが主流でした。近年はWeb上での動画マーケティングを活用する企業が急増しています。
B to CのテレビCMや動画は、ユニークなものや感動するもの、オシャレなもの、納得感を高めるもの、一種の危機感をあおるものなど内容は幅広く、視聴した消費者が衝動買いすることもあります。

●B to G、C to Cとは

B to Gとは「Business to Government」の略称で、企業と政府・自治体との商取引を指します。「B2G」とも表記します。例えば、公共事業で道路や空港を造る際に行われる政府・自治体、官公庁などと建設会社との受発注はB to Gに当たります。

一方、C to Cは「Consumer to Consumer」の略称で、消費者同士の商取引を指します。「C2C」とも表記します。C to Cの代表例として、近年はネットオークションやフリマアプリなどが盛んになっています。

B to B企業がマーケティング動画を制作するときのポイント

B to C企業と比較して取り組みが遅れていたB to B企業の動画マーケティングですが、近年は営業戦略のひとつとして欠かせないものになっています。そこで、B to B企業がマーケティング動画を制作する際のポイントを説明します。

●特徴や使用方法をわかりやすく解説する

製品やサービスの特徴や使い方をわかりやすく解説することが大切です。B to Cの場合は、ブランディング目的のイメージ動画や、消費者に社名や商品名を覚えてもらうために耳目を引くことを主な目的としたユニークで奇抜な動画も多数見られます。一方、B to Bのクライアントが求めているのはイメージではなく、分厚い説明書を読まなくても動画さえ見れば、すぐに理解できるというわかりやすさです。

ただ、わかりやすく解説しようとすると、動画の尺が長くなってしまう可能性があります。B to Cの動画の尺は5、6秒から長くても2分くらいが一般的ですが、B to Bの場合は10分以上に及ぶことも珍しくありません。一貫してわかりやすい構成になっていれば、多少長くなってもクライアント満足度が低下するということはないでしょう。

●クオリティの高さを重視する

B to C動画の多くは、スマートフォンで視聴しやすいことを想定して制作されています。一方、高額な製品やサービスを導入するのに、クライアントが動画をスマホで視聴するというケースはあまり考えられず、PCで視聴されることがほとんどです。
そのため、外部ディスプレイやプロジェクターを通した大きな画面でも気になることがない、クオリティの高さが求められます。

●明確な導入効果を示す

クライアントの担当者が気に入れば即、商取引が成立するわけではなく、取引が成立するまでには製品やサービスの調査、競合との比較、価格や納期の交渉、社内稟議にかけての承認作業といったさまざまな工程が必要です。そのため、競合との競争に打ち勝ち、自社の製品やサービスを導入してもらうためには、「導入するとクライアントにどんなメリットが生じるのか」「競合より優れている点は何か」を動画で明確に示すことがポイントになります。

●活用事例を入れる

自社の製品やサービスをすでに導入しているクライアントの生の声を動画に入れることも大切です。扱う製品やサービスは高額なものが多いだけに、導入を検討している企業は決断に慎重になりがちです。セールストークでいくら効果やメリットを説明しても、「本当だろうか?」「デメリットはないのだろうか?」などと不安要素が生じてきて、その払拭にはなかなか至らないケースがあります。
その壁を乗り越える武器となるのが「実績」です。自社の製品やサービスを導入した結果、どのようなメリットが得られ、どれくらい業務効率化や売り上げアップに貢献したのかといった点について、導入しているクライアントの担当者をインタビューし、動画に盛り込みましょう。同様の課題解決を実現した企業のインタビューであれば、なおさら説得力が増します。

B to B企業の主な動画事例

最後に、B to B企業の動画事例を見ていきましょう。いずれも自社製品やサービスの特徴、導入によるメリットをわかりやすく伝えています。

●【WEB限定】名刺管理 Sansan TVCM ⾯識アリ2016「お前にやられた」篇 スペシャルバージョン(Sansan, Inc.)

法人向けのクラウド名刺管理サービスを展開するSansanのマーケティング動画です。以前交換した名刺の情報を手掛かりにクライアントとの数回に及ぶ商談失敗を切り抜けようとするビジネスシーンが、ユーモラスなドラマ風に描かれます。「名刺の情報が社内で共有されていれば、もっと早く問題解決の糸口が見つかりますよ」という点を訴求しています。
映画やドラマでもおなじみの実力派俳優が演技していることもあり、クオリティの高い出来栄えです。

●スプレッドシートの惨劇 – Salesforce(JPsfdc)

CRM(顧客関係管理)システムを展開しているアメリカの企業、セールスフォース・ドットコムのマーケティング動画です。
ドラマ風の動画になっていて、舞台は顧客管理にWeb上のスプレッドシートを活用している企業です。スプレッドシートが原因で起こる顧客管理の問題点が描いたうえで、検索や共有が簡単なSalesforceのCRMシステムの優位性をアピールする内容となっています。
導入前の問題点をわかりやすく描くことで、導入後の明確な効果を示しています。

●freeeで行う経理の流れ(freee)

クラウド会計ソフトのサービスを展開するfreeeの動画です。日頃の取引やお金の流れをfreeeで一括管理することで、会計業務で面倒な確定申告が簡単に完了できることを描いています。
実際のfreeeの画面とナレーションを活用して、使用方法とメリットをわかりやすく解説しているので、会計業務に頭を悩ませている中小企業や個人事業主ならすぐにでも導入したくなる魅力的な内容です。

効果的な動画制作で、B to Bマーケティングを成功させよう

B to B企業で効果的な動画を制作すれば、分厚いパワーポイントの資料やパンフレットの代わりに自社の製品やサービスを紹介するツールとなり、商談がスムーズに進みやすいだけでなく、コンバージョンに至る工程の効率化やコスト削減が実現できるでしょう。B to B企業のマーケターの方は、動画制作を検討してみてはいかがでしょうか。

Pocket