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みなさんもネットを使用している時に動画CMをよく目にするようになったと思います。実際に市場規模も大きくなっており、昨年のWeb動画広告費はラジオ広告費を越えています。今やそれだけユーザーにリーチしているのがWeb動画広告です。ところで、動画という点では同じですが、テレビCMとWeb動画CMではどんな違いがあるのでしょうか。その違いを理解して上手にWeb動画広告を活用し、自社のプロモーションに活かしてみませんか。

市場規模

動画インターネット、Web広告市場は年々増加しています。インターネット広告媒体費のうち、ディスプレイ広告(40.9%)とリスティング広告(39.6%)で全体の約80%を占めており、ビデオ(動画)広告は1,155億円で全体の9.5%を占める(「2017年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」)と言われています。また同調査では、2018年には約1,600億円まで拡大すると予測されています。

「2017年(平成29年)日本の広告費」(電通発表)では、テレビメディア広告費(地上波テレビ+衛星メディア関連)は1兆9,478億円で、上記のインターネット動画広告規模より10倍程度大きくなっています。その一方で昨年のラジオ広告費は1,290億円で、動画広告の方が上回っていますので、露出という面で動画広告は既に一定規模の市場があると言えます。

そこで今回は、ユーザーが感じるテレビCMとWeb動画CMの違いを5つご紹介します。

1.興味の度合いが違う

ユーザーにとってテレビCMは、何気なく見てしまうものです。自分にとって関心がないCMであっても、半ば強制的に見ることになります。これは広告主にとっては重要なポイントで、ユーザーがこれまで興味がなかったもの、知らなかったものを人に訴求するときには欠かせないメディアです。

対してインターネットでユーザーが目にするWeb動画CMは、一度訪問したことがあるウェブサイトに掲載されているサービスやその関連商品などのWeb動画CMが配信されます。既に知っている商品やサービス、もしくは自分が興味を持っているとされているCMですので、既知の情報より更に深い情報がなければ関心を持てなくなります。

テレビCMでは新しいものを知ることができ、Web動画CMでは知っている内容を更に詳しく知ることができます。そしてWeb動画CMでは、視聴後に購入やキャペーン申込みなどのアクションに移ることができる仕組みになっているのが一般的です。

2.視聴することができる”時間”が違う

テレビはある程度大きな画面を通して受動的に見ていることが多いので、通常15秒から30秒のCMでもあまり長く感じません。その反面インターネットでは能動的にコンテンツを探し、そして情報を得ている為、視聴時間が15秒もあるWeb動画CMは長く感じてしまいます。また、インターネットを使用している間は、目的を持ってサイトやSNSなどの媒体にアクセスしているので、うまくターゲティングされたWeb動画CMであっても、自分が求めている情報取得を遮られた感覚になってしまいます。よって、Web動画CMでは、最初の5~6秒でユーザーの興味を喚起させる様に設計する必要があります。そして、その後に続けてWeb動画CMを見るか、もしくは別のアクションを起こすかということをユーザー自身が決めることができないと、ユーザーは不満に感じてしまうこともあるようです。

3.CMを見る画面の大きさが違う

テレビCMはテレビ画面全体を占有しますので、ユーザーはそのテレビCMから逃れられません。見たくない場合は、チャンネルを変える必要があります。ユーザーはきれいな画面やインパクトがあるような映像で無ければ、直ぐに目を逸らしてしまいます。

Web動画CMの場合は、広告の画面スペースは限られており、メディア内の特定のバナーサイズ、またはビデオサイズに限定されています。通常はPCでもスマホでもWeb動画CMはフルスクリーンで表示されませんので、画質等による繊細な違いより、より分かりやすい映像の方が受けいれられやすい傾向にあります。そして見ている人の「納得」や「なるほど」「理解」のような感情が伴わない内容には、ユーザーは関心を示しません。

4.Web動画CMは音声がなくても気にならない

テレビCMで音声が流れてこないと放送事故だと思われてしまいます。2013年以前、テレビではCMになると音量が大きくなり、ユーザーはついCMを見てしまうという仕掛けもありました。

一方、Web動画CMの音声の有無は、媒体によってニーズが異なります。通常の情報サイトやSNSでは急に音声が流れることをユーザーは嫌います。通常のネット閲覧では、画面からのテキスト情報が主ですので、動画であっても音声が無いほうが受けいれられやすいようです。更に、音声無しの場合であっても、字幕説明によって内容が分かるようなっていないと、理解されにくい、または受け入れてもらえない場合もあるようです。
しかしながら、YouTubeなどの動画サイトの場合はテレビと同様にユーザーは音声があることを期待していますので、配信する媒体にあった動画の制作が必要になります。

5.面白ければすぐに拡散出来る

テレビCMでも話題になれば、すぐにネットでも拡散されることもありますが、わざわざそのCMを探してSNSなどに投稿しなければなりません。Web動画CMの場合、特にSNSで配信されているものは、ちょっと関心あったり興味があれば、そのまますぐにSNS上で拡散することが出来ます。自分が拡散したコンテンツは、友達やネット上のユーザーからどの様な反応があったかをすぐに知ることが出来ます。Web動画CMでは、受動的に見るテレビCMと異なり、能動的なユーザーの承認欲求を満たすことが出来る内容の動画CMの方が受け入れられやすいようです。

まとめ

テレビなどのマスメディアにおけるCMと、インターネット上でのWeb動画CMは、どちらが良いかという議論ではなく、どちらも上手く活用してプロモーション計画を立てる必要がある時代になっています。また自社で提供するコンテンツも、これまでは自社サイトに集約し、ユーザーを自社サイトに集客することが一般的でした。しかし最近では、個別のメディアやソーシャルメディアに適したコンテンツを配信し、それぞれのメディアに集客するスタイルが主流になりつつあります。CMコンテンツも目的やそれぞれのメディアに応じて、複数の異なる動画を制作する必要性が問われています。これからはマーケティング面においてのテレビCMとWeb動画CMとの連携が更に加速することになるでしょう。

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