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展示会での映像や動画といえば大きな会場で競合がひしめく中、大型モニターで目立つことが最重要だと考えている人が多いのではないでしょうか。実は大型モニターによるインパクトだけが展示会での動画の役割ではありません。来場者の関心に合わせて動画を用意することで高い成約率を上げることが可能になるのです。

展示会はカスタマージャーニーを体感することができる空間である

今やカスタマージャーニーは、マーケティングでは必須の考え方となっています。マーケティング担当者の方であれば、広告やネットマーケティングのプランや運用では、顧客のカスタマージャーニーを想定して施策を立てていると思います。展示会は、興味関心の低いユーザーにアプローチして関心をもたせ、興味レベルをアップさせ、最後的にコンバージョンにつなげる、そんなカスタマージャーニーを体感することが出来る空間ではないでしょうか。
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このようなマーケティングファネルを見たことがある人は多のでは無いかと思います。この図を見ると広いリーチからだんだん狭めていき、最終的にコアターゲットに絞ることが読み取れます。実はこの流れは展示会での映像モニターの大きさに比例することをご存知でしたでしょうか。展示会に来場した人は、特定のブースや出展者への訪問目的をもって来場される人もいますが、そんな人でもせっかく展示会に来たのだから、何か新しい出展者やサービスも見てみようと考えているはずです。

そこで、通路を歩きながら何か面白そうなブースがないかと探しはじめます。そのときに目につくのがブースの屋根や壁面に取り付けられた大きなモニターに映し出される映像や音。ここでインパクトのある映像に触れ、商品やサービスまたはキャラクターに惹かれて、つい足を止めてしまいます。

そして、ブースの中に立ち寄ります。そこで目にするのがその展示者の商品そのものやサービスの具体的な説明です。その商品やサービス説明は、一般家庭のテレビやパソコンのディスプレイ程度の大きさの画面では無いでしょうか。そこでは、その来場者一人だけではなく、一緒にいる同僚やブースで説明する営業担当者などと一緒に映像を見ながら説明を受けます。外のディスプレイではイメージが先行してよく理解出来ていなかったものでも、もっと具体的に理解することが出来る内容となっています。

最終的には、実際にサービスを体験したり、手にとって商品を触ったりする場面になります。この時にタブレットであったり、いまではもっと身近になってスマホで体験することも多くなってきています。

お気づきだと思いますが、ユーザーの関心が高まることによって、画面が小さくなって来ています。これは、親近感を覚えるときに人が行う行動です。心理学的でも言われる様に、人は関心が高くなればなるほど自分の近くに持ってきたくなるようです。そこで、画像サイズ(=来場者の関心)に合わせたコンテンツが必要となります。多くの場合、画面が小さくなるに従って、内容も細かくなってくるようです。

来場者の関心の高さに比例する動画サイズの事例

業務用の計量・包装機の製造販売をおこなう株式会社イシダ社がが、展示会の来場者のポジションに応じてそれぞれの動画を分類した事例を見てみましょう。

関心の低い来場者にアピールするイメージ動画


重厚なBGMにコンピュータグラフィックを使ったインパクトの強い動画です。この様な動画をある程度大きな音量で流し、展示会の来場者に向けてアピールします。更にブースの壁面もしくは、ブースの上部に大画面で流すと来場者の目に付きやすくなり、同社を知らない展示会来場者に対して、自社のブースに関心を持ってもらう事が可能になります。

関心を示した来場者に向けた製品全体のイメージを紹介する動画


素材を一定の重さに分類する計量器(コンピュータスケール)によって振り分けられたスナック菓子が、袋詰めやシール貼りの工程を経て、ウェイトチェッカーという機器で自動的に重さを計測するまでの工程を紹介する動画です。ある程度関心を寄せていただいた来場者の方に対して、全対的な工程の中でそれぞれの製品がどの様な過程で使用されているのかを具体的に紹介しています。ブース内に設置したモニターで具体的な説明動画を流すことで、ブース内まで訪問いただいた来場者に対し、より関心を高めていただくことが可能となります。

特定の商品に関心を示した来場者に向けた動画


こちらは 顆粒用カットゲート式自動計量機と言います。商品である顆粒が壊れたり、分離するのを極力抑えながら、顆粒を正確に計量することができるカットゲート開閉制御方式による自動計量機です。会場内である程度まで商談を進める場合、商品紹介動画をタブレットなどでお見せることができれば、来場者の具体的なニーズを引き出すことができ、展示会後のアポにも繋がりやすくなります。

このように、ユーザーの関心の高さと映像モニターのサイズは比例するようです。

展示会の様子を展示会終了後に配信する動画


こちらは、2018年2月14~2月16日に開催された「スーパーマーケット・トレードショー 2018」のハイライトを動画に記録したものです。この様な動画をSNSでフォローアップとして投稿することは、来場されたユーザーの同社への興味再喚起や来場いただけなかったユーザーに対して次回の来場を促進することに活用することが出来ます。

まとめ

展示会での動画の活用方法はひとつだけではありません。展示会と言えば、大型モニターに映し出されるイメージ動画のインパクトが強いですが、それだけは最終的な成約もしくは新たなセールスリードに繋がりません。以前は展示会での商談でもカタログやパンフレットが中心でしたが、現在はタブレットやスマホなどのデバイスやインターネット環境も整っているので、それぞれのプレゼンテーションに合わせた動画で来場者の関心を高めることが出来ます。人は、興味関心が高まれば高まるほど、自分の近くで見たり触れたりしたくなるものです。いろんなシーンを想定して、展示会にはそれぞれのユーザーの関心度合いに合わせた動画を用意しましょう。成約率がアップするかも知れません。

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